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執筆者の写真藤原 嘉騎

フルサイズを越えた?! OLYMPUS ハイレゾショットの驚異的威力!

更新日:2020年10月12日


 

OLYMPUS フラッグシップ機であるOLYMPUS OMD E-M1 Mark3 のハイレゾショットを検証してみました。 実際に撮影したり比較したりといろいろ調べたのですが、調べれば調べるほどフルサイズ機を超えていて驚きの連続。そのOLYMPUSのハイレゾショットの驚異的威力とは。 ◉ハイレゾショットとは ハイレゾショットとはOLYMPUSの強力な手ブレ補正(OMD E-M1 Mark3の手ぶれ補正は7段分)を利用し、撮像センサーをピクセル単位で動かしながら16コマ撮影、それを合成することで高解像な画像を生成する仕組みです。もちろん生成される画像はRAWで作られます。Lightroomや Photoshopでも普通に読み込め現像できます。 ◉2種類のハイレゾ ハイレゾショットには三脚ハイレゾと手持ちハイレゾがあります。三脚ハイレゾはカメラを三脚にしっかりと固定し撮影する事で8000万画素の超高解像な写真を生み出してくれます。三脚なしで撮影できる手持ちハイレゾは5000万画素。 この手持ちハイレゾは三脚が使えないような危険な場所や山岳、いろんな構図でたくさん撮影したい時など非常に便利です。マイクロフォーサーズという小型軽量ボディでありながらフルサイズを超える高解像な5000万画素画像をたくさん撮ることができます。しかもハイレゾショットすることでノイズ軽減の効果もあります。 ◉ハイレゾ検証 このハイレゾショットが本当に凄いのか、数値上は確かに通常2100万画素のOMD E-M1 Mark3がハイレゾ撮影することで8000万画素、5000万画素になっています。でも実際どう変わっているのか、解像度やノイズの軽減は本当にあるのか。それを夜という厳しい環境下で試してみました。 下にある写真が三脚ハイレゾで撮影したもの。

OMD E-M1 Mark3 / M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PRO f8.0 4秒 ISO200 では早速、8000万画素ハイレゾショットと通常撮影時2100万画素のものを拡大して比較してみたいと思います。下記画像の赤で囲まれた部分を拡大し並べてみました。

これだけ大きく拡大したにもかかわらず、どちらもよく解像しています。しかし、右下にある石に刻まれた「家内安全」の文字を見てみると8000万画素ハイレゾは「家内安全」と刻まれているのが分かりますが、通常撮影のものはなんとなく読めるかな・・という感じです。夜間の厳しい環境下でこのように小さな文字までしっかり解像しているハイレゾショット。その力に驚きました。 ノイズの面でも違いが出ていて、石灯籠や地面などの凹凸や柄のある部分はわかりにくいですが看板部分を見てみるとノイズが軽減されているのがよくわかります。 通常画像も単独で見ればとても良い解像度で十分に使えます。これからも仕事や写真展などの作品撮りとして2100万画素の通常撮影をメインに使っていきますが、こうして拡大し比較するとハイレゾショットが可能な環境であれば積極的に使うべきだと認識させられました。フルサイズ機よりも小型軽量(レンズも)でありながらフルサイズを超える8000万画素の驚異的なハイレゾショット、本当にすごいです。通常撮影からボタン押してハイレゾ選択するのが面倒ですがいずれは通常撮影がハイレゾ、なんて日が来るとフルサイズや中判カメラなど必要なくなってきますね。 (ハイレゾ選択面倒と書きましたが、カメラ左上の撮影モードボタン押すと出てくる連写やサイレント撮影、低振動撮影、ハイレゾなどの選択画面出てきて、そこから選ぶだけなので1秒もかからずハイレゾモードに変更できます。) 次に下記写真が手持ちハイレゾ5000万画素です。(歩いている途中に手持ちでさくっと撮ったので撮影設定がだいぶ甘いです・・・。)前後に生える大小の木々を見て欲しいのですが、その木々の立体感や枝の細かな描写など想像していたマイクロフォーサーズで撮られた写真とは違うはずです。よく聞くのが、『小型軽量で荷物も軽くできるし、防水と言ってもいいくらいの防滴性能あるし、過酷な環境下で撮影する風景写真家には最適なカメラなんだけど、マイクロフォーサーズなんだよな。どうしてもフルサイズと比べるとセンサーが小さいのがな。』という言葉。しかし、これだけの描写性能があればOLYMPUS OMD E-M1 Mark3が十分メインカメラの一つとして選択肢に入ってきます。

OMD E-M1 Mark3 / M.ZUIKO12-40mm F2.8 PRO f7.1 1 /250秒 ISO200 ◉ダイナミックレンジ 風景写真をしていると特に気になるのがダイナミックレンジ。明るい部分と暗い部分の情報幅がどれだけ広いかということですが、その幅が広ければ広いほど白飛びや黒つぶれがなくなりRAW現像時に有利になってきます。 ダイナミックレンジが広いといえばSONYのカメラが有名ですが、 OLYMPUS OMD E-M1 Mark3のハイレゾショットはSONYの最高機である α7R4のダイナミックレンジと同等以上です。海外のサイトでもハイレゾのダイナミックレンジの素晴らしさはよく書かれています。(下の図はISOのメモリ幅が違うので注意してください。)

小型軽量ボディでありながら8000万画素の超高画素。ダイナミックレンジにおいてもフルサイズカメラと同等以上の性能を見せ、ノイズ軽減もする。まだ歴史の浅い新しい技術であるにもかかわらず驚異の威力を見せるOLYMPUSのハイレゾショット。まだまだ予想しないすごい性能が追加されてきそうな気がする。

 

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