DxO PureRAWとは DxOがまたまた面白いソフトを出してくれました。DxOは写真を始めた時からとてもお世話になっていて、写真友達がいなくてレンズやカメラ性能を聞く相手がいなかった自分はいつも「DxO MARK」で調べていました。「DxOMARK」は解像度やシャープネスなど様々な項目を数値化してくれていて迷っている機材を簡単に比較できる便利サイト。皆さんも困ったら利用してみてください。カメラオタクの自分は普通に見ててもかなり楽しいです。 そしてDxOには自分の写真現像には外せない写真編集プラグイン「Nik Collection」。DxO FilmPack4・5などいろいろお世話になっています。 そして今回、新たにでてきた[PureRAW] メーカーのHPでは「最高の RAW ファイルを取得できる」と書いてあり、DxO 独自のデモザイキング、ノイズ除去、光学欠陥補正テクノロジーを利用して、Adobe Photoshop や Lightroom、その他のソフトウェアでも使うことのできる最高のRAWファイルを作り出してくれるようです。 2021年5月31日までに購入すれば8,998円の価格でPureRAWを手に入れることができます。通常は12,900円です。 インターフェースとPureRAWの使い方 PureRAWは非常に複雑なことを行なっていますが、使い方は信じられないほどシンプルで、処理したい写真をドラッグアンドドロップするだけ。用意ができたら[画像を処理]をクリックすると処理オプションが表示されます。3つのノイズリダクションテクノロジー(HQ、Prime、DeepPrime)から好きなものを選択し、出力をJPGまたはDNG(AdobeのユニバーサルRAWファイル形式)を選択したら[処理する]ボタンを押すだけでノイズやシャープネスが上がったRAWファイルを手に入れることができます。
ノイズリダクションテクノロジーの[HQ]、[Prime]、[DeepPrime]の違いはHQ(高速)、PRIME(良好)、DeepPRIME処理(最高)という感じです。 画質比較 結果は「驚愕」の一言。優れたカメラと優れたレンズを使い低ISOで撮影されたRAWでは、PureRAWを使っても大きな違いは見られない場合がありますが、良いレンズではなかったり、古いカメラで高ISOで撮影されたRAWであれば驚愕の違いを見せつけられます。
Canon Eos KissX5 EF24-70f4L IS USM f4 1/13ss ISO1600 で撮影した画像で比較(現像済み)
この写真の大きさで全画像比較はわかりにくいと思うので画像の左中央あたりにある大きなビルあたりを拡大してみます。
驚くほどにノイズが処理されているのがわかります。
空だけでなく、ビル群のノイズも綺麗になくなり、かつ全体的にキリッとしたように感じます。
通常シャープ処理をすると画像全体にかかるのでボケているところまで効果がかかってしまいますが「PureRAW」はボケているところはボケているままで処理してくれます。
まとめ PureRAWはプラグインではなく単体での使用になるので毎回使うには面倒というのと、元データの2〜3倍のデータに変換されてしまうのでHDDに余裕がないと辛くなる欠点があります。しかし、夜間などのノイズが多い写真ではかなり重宝しそうですし、昔のRAWデータが信じられないほどのクオリティで蘇るので、この感動を味わうだけでも手に入れる価値ありだと感じました。これまで赴いた色んな場所を新しいカメラを持って撮り直しに行きたいと思っていましたが、その気持ちを抑えることができました。これでダイナミックレンジも広がれば最高ですが流石にないものを作り出すのは難しいようです。 先ほどのEos Kiss x5(APS-C機)をPureRAWで変換したものを現像してみました。ノイズレスで非常に美しい写真になり、幻想的に輝く夜景は本当に蘇ったように感じます。右端の人物の立体感も非常に良いです。
PureRAWで変換し現像処理
Eos Kiss X5 現像前RAW 最後に先ほどの使い方のところで出てきた3つのノイズリダクションテクノロジー[HQ]、[Prime]、[DeepPrime]の違いも試してみました。 [HQ]でも明らかにもとのRAWよりはノイズが処理され、[PRIME]になるとさらにノイズが処理されています。[DeepPRIME]になるとさらにシャープが向上しているように見えます。日中などの昼間の写真でノイズは少ない時は[HQ]、良い機材で撮影した高ISOで撮影したものは[PRIME]、古い機材で高ISOで撮影したものは[DeepPRIME]といった使い分けになりそうです。
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